自閉症の特徴的行動
手のひらを目の前にかざしてひらひらやる。
自分でくるくる回り、目は斜め上を見る。
手走り(手を叩きながらつんのめるように1mぐらい走る)
などは見ている方もそのあまりの規則性に、その動きをとめるより、思わずにやけてしまうほどです。
しかし、心を痛めてしまうのは彼らの自傷行為、自己刺激です。
止めれば意地になってやることもあるので,無視しようと思う時もありますが、心が痛み、無視できるものではありません。
頭突き、あご叩き、頭頂部の抜毛。手首噛み。(同じところばかり噛むので毛が生えてくるほど。手首というより歯に刺激を与えている感じ。)
前歯を固い物でカチカチ叩く。胸をバシバシ、ゴリラのドラミングのように叩く。
胸をつねる。服をめくって見ると、点々と小豆粒のような跡がついている。目の涙腺のあたりに指を突っ込む。
パニック、泣き喚き、奇声のように、外に向かって発散できない負の感情は自分に向かって攻撃、という形をとるのかもしれない。
自傷の場所は負の感情の出口なのかも。
これらの自傷の場所は体の正中線にそっていることが多いような。チャクラのあるところに一致するような気がする。
療育を始めたばかりの頃、ある有名な療育機関が我が市の体育施設を借りて、ダイナミックリズムという集団療育を実施しました。
大勢の障がい児、団体が参加。体育館はほぼ一杯。
そこにかって勤務した特殊学校(現在の支援学級)の教え子も参加するというので、私も見に行きました。
私は開始前、彼の近くに行き、「今日はピョンピョン跳んだり、走ったりしないできちんと参加してね。」と言いました。
彼は指導者の指示に従った行動をとり、集団や列を逸脱することもなく、最後まできちんとできました。
元の席に戻り、終わりのあいさつ聞いて終了。
私は彼の傍に近寄り、「終わったからもう好きに動いてもいいよ。」と言いました。とたんに彼は椅子から飛び上がり、走ってピョンピョン跳び。
しばらくして,彼は私の居る場所に戻り、こう言いました、
「あぁ、すっきりした!!」と。
そうなんだ。
負のエネルギーはピョンピョン跳んで放出するんだ。
それにしても普段はたどたどしい簡単な発語しかないのに、すごくまともなしゃべり方だった。
本気の時はするっと言葉がでるんだね。
追記
療育中のこと。
小学高学年自閉症状重め男子、身長は私より高く、がっちりしたガタイ。発語は簡単な受け答え&オウム返し。
療育を終えて見送りしようとしていた時、彼が私に抱きつこうとしたので、さっと身をかわしました。
その時、彼は「うまくいかねぇな。」とすらっと言ったのです。すごくまともに。