自閉症の世界

~自閉症の世界を知って、障がい児の子育てに役立てよう~

アトリエ・カフェ オープン

1月12日アトリエ・カフェがオープンした。

 

ついに、やりましたね!お母さん!

 

・・長年の夢だった。もっと早くやれればよかったんですが・・

と控えめに言う。

 

なんの!なんの!今がチャンスだったんですよ!

いろんな御縁が結び合わさって、今がその時だったんですよ!!

 

開店前、テンション高めの私は、シェリーの散歩がてら、

進行状況をちょくちょくのぞきに行った。

 

12日は雨という予報だったので当事者のお母さん以上にやきもきして、

傘立ては用意してあるか?などと、確認しに行ってしまった。

 

とても親身な不動屋さん、好意的な大家さんに感謝感謝。

もとは新聞屋の倉庫だったのだが、飲食店可の内装に改良してもらい,

コミュニティーデザイナーの建築士さんに、カフェの趣旨にふさわしいレイアウトに

仕上げてもらっている。

テーブルやカウンターの色ぬりなどはワークショップ形式で

お仲間でしあげたそうだ。私はのぞいただけ!

 

息子君の絵がカフェの雰囲気を明るく楽しげな空間にしている。

 

息子君のアトリエも店内の一角を仕切って、

制作中の姿も見られるようにガラス張り。

 

開店当日は曇り。

雨でなくてよかった。ほっとした。

 

自分カフェを開く前に

お母さんは月数回レンタルスペースを借りて、賛同者・協賛者ととカフェを

運営していたり、ワークショップをひらいていた流れもあって、

開店祝いに来てくれた人も多かった。

 

 

とにかくスタートが切れたことは、よかった!よかった!

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入口

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入口のカウンターは有志が色ぬり

開店一番のお客は私と不動産屋さんだった。


 12日、13日は休日、祝日だったこともあって懐かしい顔も次々店に現れた。

 

こばとの事務所とカフェは目と鼻の先の距離なので、ひとっ走り。

 

カフェから「〇〇君来てますよ!」「〇〇さん来てますよ!」のラインが来る。

その度、ひとっ走り。

 

 

来店した子は20代から30代、面影は子どもの頃そのまま。

変わらぬ体型の子(もう大人)もいたが100キロ越えになってしまった子もいた。

早くも、頭髪に変化が表れている子もいた。

話しかける私は昔のままの調子。

 

「成人病が心配だなぁ。」と言ったら

一緒に来ていたお母さんが

「息子は会社の健康診断で引っかかったんですよ。脂肪肝

食事・栄養指導を受けているんです。」と言った。

お母さんの方が話したいことがいっぱいあるようだった。

 

祖父母、とお母さんとカフェに来ていたファミレス勤務の子(もう中年)は

支援学校卒業後、ずっと同じ店に勤めていると言った。

 

「他の従業員やパートさんは変わるから、店ではベテランだね。」と言ったら

照れくさそうにしていた。

ガタイが良く、半そでスタイルだったが、体型があまり変わっていなかった。

一緒に来たおかあさんは、彼は健康診断で引っかからないように、直前だけ

体重を落とす努力をしているのよ、と言っていた。

一度肥満でひっかかったので。

 

一人で来ていた、額がすこし後退していた彼、顔は子どものころのまま。

食は細い方だったが、 相変わらず痩せていた。

数学が得意で、大学まで進みIT関係の勉強をしたが、

やはり、コミュニケーションがネックで卒業後は就労支援に通ったそうだ。

今、会社ではうまくやっている、と言っていたが人間関係は希薄そうだ。

 

休日は、家でパソコンゲームをして過ごすことが多いようだ。

自分一人ではあまり出かけることはないという。

お父さんはゴルフばっかりだし、自分はゴルフには興味ないし。

弟は社会人になって家を出ているし、と言った。

 

幼稚園の年長から付き合ってきたこばとの私だから、ずけずけ聞かれても

訥々と返事してくれるが・・・・。

 

あまりしゃべらないグループ付き合いならいけるんじゃないか、思いつき

「麻雀やれば、」と勧めた。

パソコンでルールを覚えたら、卓を囲んでも出来るようになるんじゃない。

と言ったら嬉しそうだった。

スマホで無料麻雀を見せたら興味津々だった。

帰りはこばとの事務室によって、犬のシェリーにも愛想をして帰っていった。

なんとか休日の世界を広げてあげたい。

 

30代の息子のお母さんが来てしばらく話をした。

やはり自分たち親亡き後、息子の老後が一番気懸りだと言った。

グループホームや後見人制度について詳しく知りたいし、体験者の話も聞きたい。

 

学校時代を終わり、社会人になる山を越えても心配の種は行く道々に転がっている。

 

カフェの存在はそういった親御さんの拠り所になってくれればいいな。

 

カフェから「〇〇さんが来ましたよ!」というラインをもらうたびに

ひとっ走りすることになりそうだ。

 

月・火・水・木はレンタルスペースにするというので、

私もカフェの家賃の足しになればと、水曜日を一日借りて

療育相談日にすることにした。

 

早速予約が一件はいった。

なんだか今年はまた、違う展開の一年になりそうだなぁ。

 

 

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弁当包みに頭を突っ込んで悶絶