自閉症の世界

~自閉症の世界を知って、障がい児の子育てに役立てよう~

障害者年金

生きる!!

 

アトリエ・カフェでは挽きたてのコーヒーや紅茶・ジュースの他に

障害者団体が作ったシフォンケーキやクッキー、パンを提供している。

パンが特に美味しい。そして安い。

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一個120円

アトリエ・カフェのオーナーは開店前日に、自ら電車で仕入れに行く。

10円の利益を上乗せしてカフェで売るが、それも電車賃で消える。

 

パンは精神障害者福祉ショップひびきが作っている。

作っているのは火・水・金のみ。

ショップの代表者は80代、もう20年もやっているそうだ。

元精神病院の看護師だった人達。

理事・スタッフともに高齢者。

みなさん年金暮らし。私とまったく同じ。

行政の補助もあって、20年も続いてきたが補助金は維持費にしかならない。

 

有償ボランチィア、学生ボランティア、地域の応援があってパンは作ったぶんだけ

売れるそうだ。安いし。

だから働く人の賃金はいくらにもならないそうだ。

働いている精神障害の人達は親元から通う人は障害者年金、自立して暮らしている

人は生活保護ももらっている。

 

賃金が安くとも働きたい。

働くことは生きがいだ。

地域とつながり、安いパンを通じて人々に喜ばれ、コミュニケーションも生まれる。

 

代表者・理事は高齢、後継者はいない。

喫緊の問題だ。代表者の話を聞きつつ私の顔も深刻になる。

 

障害者の人たちも働く場所をみつけるのも至難だ。

福祉ショップひびきのパンが無くなったらカフェも困ってしまう。

 

 

世の中はITだの、AIだの、ネット通販だの

サイバー空間の活性のみに目が行きがちだが

地に足を付けた生活だって欠かせないものだ。

 

 

この前の日曜日、

アトリエ・カフェに定年間近の男性フィナンシャルプランナーの人が来た。

退職後は障害者の老後の生活設計役に立ちたいので、

まずは障害者を抱ええる保護者達と話をして、

いろいろな事情を聞きたいということだった。

 

私も参加し5人ほどでお茶とケーキを食べながらの情報交換となった。

 

フィナンシャルプランナーの言うことには、

障害者の老後の設計として、障害者年金を使わずに積み立てて

信託銀行に預ければ、本人以外の人間が勝手に引き出せないので

受取の時、障害者本人が確実に受け取れるようになるというのだ。

 

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種々の年金手帳

んーん、障害者年金を積み立てられるのは、

企業・特例子会社などで働いて、最低賃金が保証された給与を受け取り

なおかつ親元で暮らしている障害者なら可能かもしれない。

 

障害が重く一般企業で働けず、

生活介護の施設や支援事業を利用する場合は、

積立どころか持ち出しになることもあろう。

確実に本人が受け取れるようにしたところで、本人自身が事務処理能力がなければ

結局身内、または後見人の手を借りなければならないし。

後見人選びの方が現実的かもしれない。

 

賃金が微々たるもので、自立して親元を離れて暮らす場合は、

障害者年金と生活保護を受けながら働くことも多いだろう。

積み立てなど考えられるかどうか・・・・・

でも、働きたい。

薄給でも働くことは人間として生きる誇り、生きがいでもあるし。

 

それに、障害者は寿命が平均寿命より短命のこともあったり、

親の高齢化で親と同居できず、早目に施設に入ることも多いだろう。

障害者年金だけでは足りないかもしれない。。。

 

そういった意味では、認知症の高齢者など同様に考える必要があるのでは?

そのような事を私は話した。

男性フィナンシャルプランナーも考え込んでいた。

 

自宅で一緒に暮らせなくなれば、障害者も認知症患者も

施設に入るという点では同様である。

老後の介護と言う点では老齢障害者も認知症の高齢者も取るべく

資金対策はそう変わらないだろう。

 

なので、フィナンシャル・プランより

後見人制度について調べておく方が優先順位が高いかも。

 

 

 

そのうち障害者年金の受給資格の話になった。

参加者の1人、過去記事でも取り上げた子(30代)のお母さんは

「息子は手帳があるので、障害者雇用で働いているが、障害者年金は貰ってない。」

言った。

 

kobatokoba-kosodate.hatenablog.com

 

すると、

自宅から障害者雇用の職場に子供を通わせている参加者のお母さんと

カフェオーナーは将来のために貰っておいた方が良い、

と声を大にして言っていた。

自宅から通うと、支給されている障害者年金は今はまだそのまま積み立てていられよ。

 

障害者年金受給資格の話になった。

 

障害者年金は受給資格が審査される。

 障害者年金は提出する書類も多い。

医者の証明も必要だ.。

 

今現在の状態だけでなく、

幼児期の生育を知っているかかりつけのお医者さんがいい。

幼児期の病院とは定期的に受診して繋がっておいた方が良いよ。

小さい頃を知っているお医者さんの方が、受給条件を満たすように

書いてくれるから、と・・・。

 

 

 

障害者年金申請のノウハウを未受給者の親に伝授する話で盛り上がってしまった。

 

そして、高齢者(私が一番高齢)の集まりだったせいか、

自分達のことも考えなくちゃね!!!になってしまった。

 

世の中の変化が急速過ぎて計画を立てきれない、と言う所に話が落ち着いて

皆神妙な顔になった。

 

 

 

何が起こるか分からない時代だ。

コロナウィルスがこれほどまでに世界を席巻するなどとだれが予想しただろう。

令和は何が起こるか、予測できない時代の幕開けだったんな。

 

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歯磨き大好き、食べる