自閉症の世界

~自閉症の世界を知って、障がい児の子育てに役立てよう~

睡眠障害の続き

子どもの睡眠障害は親から、

     優しさ、心のゆとりを奪ってしまう。

 

前記事 睡眠障害の続き 

 

子ども達はお世話になった小児神経科の先生の話によると

 

睡眠障害は脳の松果体という部位から分泌される

メラトニンというホルモンの分泌パターンに異常をきたしていることが多い。

メラトニンの分泌パターンは昼間抑制され、夜促進されるが、

このパターンは1歳前に完成する。

 

発達障がい児では分泌の量が不足するか、分泌の時間帯がずれている。

乳児期早期の睡眠パターンの崩れは、五感と適切に刺激するように

世話をする大人の働きかけだけでも相当変化してく。

 

しかし、寝つきが著しく悪い睡眠リズムの障がいの場合は

身体的な働きかけでは改善しない事が多い。

その場合は薬物療法を考えてみる方がよい。

 

私も睡眠障害の改善が療育のスタートだと思う。

子どもの睡眠障害は日中の情緒不安定や集中力の欠如のもとになるし、

そのうえ寝不足の親のイライラのもとにもなる。

親子の平和、精神安定のためにも服用をためらうべきでないと思う。

 

 

 先生はさらにこうも言っている。

寝る前の適切な時刻にメラトニンを服用することが有効だ。

そして飲ませ方にもコツがいる。

いつも11時、12時過ぎに寝付いている子どもに、

早く寝てもらいたいからと、急に8時時頃にメラトニンを飲ませたりしないで、

いつも寝る時刻の30分前ぐらいに飲ませ、入眠までの時間を見ながら

徐々に時間を前倒しにしていくのが効果的な飲ませ方だそうだ。

 

 

メラトニンを服用して睡眠のリズムが整ってくると、

飲ませる前に入眠出来たり、飲ませなくともスムーズ入眠できるようになる。

そうなれば、万が一のため、予備としてに持っているだけでよい。

万が一・・・・環境の変化、行事の前、学期の切り替え時、旅行などetc.

 

 

こばとの夏合宿では、

解散1~2日後ぐらいに、写真と一緒に子ども1人1人の合宿の記録

家庭に送付する。

言葉が出ていなかったり、説明するほどの語彙を持たない子がほとんどなので。

 

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ユースホステル

 

合宿期間中、子どもが就寝した後に全スタッフで

その日の活動の記録を1人1人の記録用紙に手書きする。

グループ担当スタッフだけでなく、観察の見落としがないか全スタッフから

様子を聞きながら書きこむ。

記録の項目には睡眠の様子もある。

 

睡眠障害のある子どもは夏合宿を体験させるとだいたい露見する。

 

合宿のスケジュールは夜8時半に歯磨きして、9時に就寝。

 確かに慣れない宿泊所の2段ベットでは子どもははしゃいだり、不安になったり

すんなり眠くなるとは言い難い。

1泊2日の幼児や低学年の就寝風景は

 

部屋を暗くして添い寝、背中とんとん、

早く寝ると明日お家に帰れるよ、・・希望

寝ないと帰れないよ、明日が来ないよ、・・脅し

 

やがてはあちこちから寝息が聞こえてくる。

 

しかし、なかには眠そうになってまぶたが閉じかけても、

パッと目を開いて起き上がったりを繰り返す子もいる。

1泊組の場合はスタッフが同室して、一晩中寝たり起きたりしながら見守っている。

 

2泊3日組は子どもとスタッフは別室での就寝になる。

就寝後何回か見回りに行くと、騒いだりはしないが寝たふりをしている。

まめ懐中電灯で各ベットをのぞいていくので、眠っていないのはすぐわかる。

 

合宿の記録睡眠の様子には入眠時間を書く。

 

睡眠障害がある子どもは入眠までの時間が長く、

入眠しても眠りが浅く、熟睡していない様子はすぐわかる。

そのような子どもの場合、明け方になってからやっと深い眠りに入る。

そして他の子が起きて騒いでもぴくとも起きない。

皆が洗面し、朝食のために食堂に行く時間になっても起きれない。

 

起きてもぼーっとしている。

朝食も食べれない。

ので2日目の活動には参加できず、宿泊所に居残ることになる。

スタッフ1名、飲み物、おやつ付きで。

 

2泊組になると、子どもはろくに寝ていなくとも、

体力は出てくるので2日目の活動には参加できることが多い。

さすがに2日目の夜は爆睡する。

 

こばとの夏合宿の初期から睡眠障害のある子の合宿の記録には

しっかりその子の睡眠の様子を書き、

後日の面談の時には親にしっかり対策をしてもらった。

 

睡眠障害のある、あった子どもは夏合宿にメラトニンを持ってくるようになった。

家での睡眠の崩れはもうなくなっていても、万が一のためのメラトニンを。

夏合宿の就寝タイムはスタッフにとってだいぶ楽になった。

 

 

私もだんだん年を取り、

睡眠が不足すると確実に血圧が高くなるようになった。

夏合宿の夜は若いスタッフに任せ、私は入眠剤で睡眠時間確保。

 

夏合宿にかぎらないが血圧の薬はいつも持ち歩いた。

しかし、ある年の夏合宿こと、

明け方近くに、小学5年のADHDの男子が大声を出したので

飛び起きて男子の部屋にかけつけた。

気分が悪く血圧が上がったことがわかった。

 

とりあえず、騒いだ男子の部屋に行くと、寝たふりをしていた。

男子は遠い所での合宿が不安だったのか、日中の草木染の活動の時から

不安定で騒ぎがちだった。

 

彼のベットの傍により、理由を聞くと「蚊がいたから」と言った。

夜もあまり眠っていなかったかもしれない。

 

その後、私は宿泊所の医務室に行って血圧を測ると190以上あった。

190を超えてしまった。

万が一のために持ち歩いていた、今はあまり処方されない

アデラートカプセルを飲んだ。

 

急速にさげたのでふらつきが出て、しばらく休んだが

2日目の活動に出発する時間までには何とか持ち直し、滞りなくなく参加。

 

頓服を持って来てよかった。

 

子どもの睡眠障害メラトニンなどの薬物は必要だが。

私も睡眠不足、睡眠のリズムの乱れで確実に血圧が上がる。

昔はなぜか夜の丑三つ時に目をさまし、明け方寝る癖がついたこともあった。

 

動悸、不整脈、不安感増になるので、入眠剤は欠かせない。

マイスリー愛飲者。

前は別の入眠剤を飲んでいたが、夢見が悪いので変えた。

 

 

おかげで夜は夢も見ずにぐっすり眠れるようになった。

眠れない時は少し量を増やす。

朝、目が覚めるのがありがたい。

 

睡眠は大切だなぁ~。

何しろ人生の3分の1だもの。

 

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お預け、表情を見てる