自閉症の世界

~自閉症の世界を知って、障がい児の子育てに役立てよう~

支援高校 卒業おめでとう!

 卒業式をやった

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卒業式をありがとう

 

新型コロナウィルスが大気を汚染中!

放射能汚染は出どころが確認でき、避難のしようもあるが、

コロナ汚染は避難のしようがない。

目に見えないから疑心暗鬼で、接触恐怖。

みんなただただ、戦々恐々、マスク、手洗いするだけ。

そのマスクも品切れ!困ったもんだ。

私は高齢者だし・・・。

 

感染しやしないか、重い日々が続いていたが 

そんな中、清涼剤のように、

突然、支援高等学校卒業生が訪ねてきた。

やっぱり、

前触れ、アポなしの突然の訪問!!

 

その日、わたしは

事務室犬シェリーにおしっこをさせるため、

リードなしで、すぐ近くのミニ公園に連れて行っていた。

おしっこを見張っていた時、

青い車が事務室の方向へ走って行くの何気に見ていた。

 

ミニ公園から出ようとした時

マスクをかけた青年と中年の女性が

「せんせー!!」と駆け寄ってきた。

 

私は一瞬誰だか分らなかった。

深々と顔の3分の2を覆うマスク顔。

私もシミ対策の紫外線避けマスクをかけていた。。

 

 

「〇〇君?!・・・どうしたのッ

「卒業式だったんです!!」

えっ―!!卒業式したの?・・・おめでとう!!」

「とにかく中にに入って!入って!

 

シェリーはなつかしい記憶の臭いと声に喜んではしゃいでいる。

 

狭い事務室の玄関わきに置いた組立机の周りに

丸パイプ椅子を並べて、近距離会話。

全員マスク。そんなことはどうでもいい。

車を駐車場に止めて来た、お父さんも入って来た。

 

 

「知らせてくれてたらお祝いを用意していたのに・・・

卒業式が実施できて本当に良かったね。」

 

式は卒業生と保護者のみ。

在校生や来賓は出席しなかったそうだ。

 

男子はお父さんよりも背は高くなり、スラリとしてかっこよくなっていた。

就職は銀行の特例子会社でパソコンを使う業務。

実習に行って、タイピングの正確さと速さが高く評価されたそうだ。

 

こばとでパソコンでワード・エクセルを習ったおかげです」と

お母さんのマスクの上の目が笑っていた。

 

ひとしきり、こばとに来た当初の様子(過去記事・母は弱し)を思い出して、

話が弾んだ。

当人は気まずそうにしていたが。

 

kobatokoba-kosodate.hatenablog.com

 あの彼がねぇ・・・・

真面目で優しく、スラリと背が高く、お目めパッチリの彼。

人に好かれる性格でよかったね、と私がと言ったら、

お父さんが、

 

 

「彼女がいるんです。毎週デートしているんですよ、

高校に行ったら休日はひきこもり、ゲーム漬けになるんじゃないかと、心配でしたが。

そんなことは全然なくて。

3年間、同じ彼女と付き合っているんです。」

 

と言って何やらポケットをごそごそさぐり、スマホを取り出すお父さん。

息子の目から隠すように画面を見せてくれた。

そこには彼と彼女が卒業式の看板を挟んで並んで立っていた。

 

良さげな彼女じゃないか!

 

きっと、入学して間もなく、かっこよくて優しげな彼はすぐ彼女の目を引いて、

彼女の方からデートを申し込まれたのだろう。

彼は女の子に持てるタイプだから。

 

お父さんも彼女にリードされてるようだ、と言っていた。

彼女も彼の職場に近い赤ちゃん本舗と言う職場で働くそうだ。

 

皆、マスクをかけて話をしていたが、マスクの上から覗いている目は笑っていた。

 

私は「結婚式に呼んでね。」と言った。

 

 

療育センターで、自閉傾向・知的障害とドクターに診断され、

暗い顔をしたお父さんに連れてこられた、言葉のなかった彼が、

こんなふうに育ちあがるとは、その時、誰が想像できただろう・・・

過去記事の「こんな時が来るなんて」を越えたね!!!

 

kobatokoba-kosodate.hatenablog.com

 

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 言葉がなく自閉傾向自閉症と言われた子供たちが

このように可能性を信じて療育を続ければ、変わることだってあるのだ。

本当に幼児の早期の療育の大事さを思い知らさる。

 

そして障がい児教育のためばかりでなく、

育て辛さゆえの、虐待につながりかねない子育てもあるので

未然に防げるかもしれない早期療育、教育支援は広がってほしい。

 

根気、忍耐、体力、気力、アイデア、人手、費用のかかる早期療育だが、

手間をかければ、おつりがくるほどの成果を産んでくれる。

 

固定観念、先入観、決めつけてしまわず

彼らの可能性を見つけてやりたいものだ。

 

私が30年前に戻れるものなら・・・・

もう一仕事できるのになぁ。 

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コロナに負けず!!