自閉症の世界

~自閉症の世界を知って、障がい児の子育てに役立てよう~

早期虐待防止

虐待スパイラルの萌芽

 

1月にアトリエ・カフェがオープンし、

2月から月~木のレンタル日にカフェを借りて

療育相談を始めることにしたものだから、

またまた、2才8か月の幼児の療育を始めることになってしまった。

 

カフェの療育相談は、話を聞きアドバイスするだけのつもりだったが、

以前と同じ、本腰をいれて子どもを療育することになった。

つい本気になってしまう私の悪い癖!

 

昔、多くの子を療育していた時、

働いている親の代わりに子どもの送迎サービスをしていた

ディサービスの主任から直々の相談依頼。

 

そのデイサービス事業所はパン屋ひびきグループホーム継承を希望中。

 

 

kobatokoba-kosodate.hatenablog.com

 

ディサービスから相談OKを聞いたお父さんから電話があり、

相談日を決めた。

その後、お母さんからこばとの場所確認の電話があったので、

子どもを一緒に連れて来るように言った。

 

相談当日、時間より遅れて、どうしたのかなと思っていると

お母さんから電話があり、道に迷ったという。

正しい道を教え、待っていると、来たのはお母さん一人だった。

お子さんは?と聞くと、保育園にあずけてきたと言う。

 

日本語の達者な中国人のお母さんだった。

 

「お子さんを見ない事には・・・・・

仕方ありません。とにかく入ってください。」と言って母親を招き入れた。

 

子どもの年齢を聞いた。2歳8ヶ月、男児

 

主訴

子どもの睡眠のリズムが乱れ夜、起きてしまうこと度々ある。

自分も眠れるよう漢方を飲んでいるが、睡眠不足でおかしくなりそうだ。

市の療育センターで子どもを診断してもらい、グレーソーン。

手帳は出ないレベルだと言われた。

 

今、子どもをカードのフラッシュをメインにする

大手の療育機関に通わせている。

よくなっているとは感じられない。

このままこのフラッシュを続けることが疑問だ。

 

保育園では迎えに行くたびの先生からは、子どもの悪い点を指摘される。

指示に従わないし、集団に入って遊べない。

はっきり言って障がい児だから手帳を取った方が良い。と言われる。

療育センターで診断された結果をはっきり伝えているのに。

普通の子と違うとは感じているが、園の先生に度々言われると落ち込んでしまう。

 

仕事で疲れて帰って来るのに、

園からは良いことは一切言われず、

障がい児と認めて手帳を取るように言われる。

 

私は、

おそらく園では障がい児と認め手帳を取ってくれれば

加配の先生の申請をできるからじゃないですか?

グレーソーンだという療育センターのドクターの話をいうしかないないですね。

おそらく児童相談所に行っても同じ判断だと思いますよ、現時点では。

 

子どもは育てずらいところが多くて・・・・

家に帰って子どもが言いうことを聞かずごねたり

家事で忙しい時に、ぎゃぁぎゃぁ大泣きして、

「どうしたいの?」と聞いても訳が分からない時がある。

保育園からもその日の悪かったことばかりいわれるし、

仕事で疲れていたりもするし、

ついつい、イライラして怒鳴ってしまうことがある。

 

 

母親は疲弊していた。

 

虐待スパイラルの萌芽

 

この状態が続いたら、子どもは園で注意され

家に帰って母親にどなられる。

自尊感情が育つどころではない。

人に対する信頼は生まれない。

2次障がいだって生じかねない。

その2次障がいも障害のせいにされかねない。

暴力でなくとも、怒声、怖い顔、ネグレクト、

人格を否定する言葉は子どもの脳にダメージを与えかねない。

 

kobatokoba-kosodate.hatenablog.com

 

 

虐待スパイラルの萌芽は摘まなければ。

 

 

 

次回の療育相談には子どもを連れて来るように言った。

 

するとお母さんはとまどっだような顔をした。

保育園の生活のリズムに合わせて登園しないと

保育士さんにいやな顔をされる、と言う。

 

こばとは例外的に時間を譲歩し、朝9時半始まりとした。

こばとの始業開始は10時なのだが。

 

2回目の療育相談日、

男児はお母さんに抱っこされてきた。

入室時もお母さんの後ろに隠れるようにしがみついていたが

事務室犬シェリーを見ると笑顔になった。

シェリーも興奮してしっぽをぶんぶんふる。

犬が好きな子でよかった。自宅でも2匹飼っているそうだ。

 

着席は恐る恐るだが可。

おなじみのシールマッチング・・・視覚認知は良かった。

数字は好きで読むことも出来た。

手・指の使い方は年齢的にもまだまだ、おぼつかないが。

 

ADHDタイプだった。

絵と単語カードのマッチングは喜んでやった。

ところどころ名詞を自発した。

苦手、むずかしいと思うと、逃げの体勢。

介助されるのもいやがる。

意識飛ばしをしたり、違うことに気を取られるふりをする。

素直さはあまりないかもしれない。

 

なぜか、人の顔の絵に目・鼻・口・耳の福笑いシールを貼ることを

極端なほど嫌がり、怖がる。

 

ボール遊び。

「籠に投げ入れて!」と言っても放ることが出来ず、籠の傍まで持って来て入れる。

キャッチボウルのようにやったり取ったりはできない。

自分がボウルを持つと違う場所に持って行き、終わりにする。

これでは友だちと遊ぶことは難しいだろうな。

鉄棒につかまってブランブランしようか?と言っても力強い尻込み。

鉄棒は自分の身長と同じだが手を伸ばすこともこわいようだ。

 

子どもの様子をじっくり観察したので、

次回からの療育方針の検討をつけることができた。

 

1回目の母親だけの面談の時、あれほど訴えていた

睡眠トラブルは忘れたかのように、もう苦になっていないようだった。

 

保育園からの障がい児手帳取得ハラスメントもなくなった。

直接、市の療育センターから保育園に診断の結果を報告してもらうように

頼んだところ、その後ガラッと態度が変わったのだそうだ。

 

お母さんの子育てが楽しくなるよう、

こばともまた頑張らなくちゃ。

子供がどんなふうに変わっていくのか楽しみ。

 

子どもの幸せは大人の幸せ。

 

 

 

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シェリーですが、なにか?