前回書いた、超【こだわり】も二日目からは軟化して、私と離れてグループで活動をこなし無事合宿終了。
帰りは特急なので、子ども達は元気、スタッフは疲れ顔スッピンで解散駅に到着。
いつもの合宿同様、30数名の子どもと付き添いのスタッフ&ボランティア15名は改札口を出たところでグループごとに整列、保護者に「ただいまぁ~」と元気よく挨拶して解散となりました。
その後こばとのスタッフ8名はこばとの教室に戻り、合宿道具の後かたずけやら、活動記録の整理、記録の発送、準備などで2時間くらいで大忙しでした。
そうこうしている時一人の保護者から電話がありました。
子どもが家に帰って来るとすぐ、大声で泣き騒ぎ、寝転んで足をばたばたさせるのでびっくりした。「合宿中何事か嫌なことでもあったんでしょうか?」
よくよく話を聞き、どのくらい泣いていたかを尋ねると、1時間くらいでぱったり泣き止み、その後はいつもと変わらない、と言いました。
寝転び泣きの様子をよく聞くと、ぴったり重なる姿が思い浮かびました。
【思い込み】を切り替えられずに泣きわめき続けたあの男子の姿です。
彼のパニックに他の子の活動が影響されないよう、私は彼と集団から離れたところで行動していたのですが。
電話の男子はパニックなど気にせず淡々と活動を楽しんでいいるかに見えたんですが、本当に興味があったのは活動ではなく、寝転んで泣きわめく男の子の姿だったんですね。
「どうしたの?」と聞いてくることもなく、こっそり様子を見ていたよう、興味津々で。
「お母さんわかりました。それはグループの男の君がパニックを起こした時の姿ですよ。お母さんにこんな子がいたよ、と説明したかったのでしょう。
でも言葉で説明出来なかったたので、行動で見せたのだと思います。」とおかあさんに説明しました。お母さんは納得ようでした。
合宿中彼の一番興味関心を引いたのは、活動のプログラムではなく、パニックした男子だったのかぁ。
グループの中にいてこっそり横目で【こだわり男子】を見ている様子が目に浮かびました。泣いている子に興味を持つ自閉症児は結構いるのです。