自閉症の世界

~自閉症の世界を知って、障がい児の子育てに役立てよう~

2020-01-01から1年間の記事一覧

Quo vadis、2021?

すごい1年だった! 人類が経験したこともないような1年だった。 あれよあれよ、と何が何だかわからぬままに時間が過ぎて行ったけど・・・ しかし、振り返ってみれば 私自身は何事も変わっていないように、 たんたんと療育と支援教育教材の普及をやっている…

クリスマスはホーリーナイト

★★★★キャンドルサービスの夜★★★★ こばとの療育には幼児期から通い始めて 中学生になっても・・・10年以上も 通い続ける障がい児が多くいた。 現在のようなデイサービスなどない時代だったから 中学生になると社会での生活能力を身につけさせるために、 毎…

祖母の役割

あぁーぁ・・・今年もあと残りわずか・・・ 今年の初めはアトリエ・カフェのオープンの話で喜んでいたっけ。 かってこばとに通った、画家でもある自閉症青年のお母さんの長年の夢! その後こんなコロナの年になろうとは・・・ ・・想像もしなかった! kobato…

視線の続き

視線の力 幼児期からこばとに通い 両親の愛情、親族の理解に恵まれて成長した 重度自閉症男子は よくぞここまで育った、育てたと言いうお手本のような青年になった。 水泳、空手、マラソン、マウンテンバイクをこなし 言葉のなかった幼児期が想像できないほ…

視線

目は心の窓 目は口ほどにものを言う 自閉症の判断の目安とされるものの一つに 目が合わない、 という症状が上げられることが多い。 確かに幼児期は目が合わない自閉症児が多い。 しかし、長いこと療育してきたが、 私は目が合わないのではなく、目を合わせた…

思春期暴風対策

忙しすぎて記事をあげるのに何週間もかかってしまった・・ 3年との9条図書の出荷準備が始まったし、 定期に療育している子の他に、何故か療育相談が続けてはいったり・・・ GO TO トラベルなんかとても、とても手が届かない。 さてと、 思春期対策は幼…

マスター

支援学校が変わる予感 kobatokoba-kosodate.hatenablog.com 過去記事にも登場させた重度自閉症男子、支援学校高等部2年。 こばとのパソコン教室に通っている。 もちろん、ローマ字打ち。 パソコンのワードを使いこなしている。 こうなるまでには、どれほど…

発語の後に・・

養育は発語だけが目的ではない。 発語の後に本質は出てくる。 kobatokoba-kosodate.hatenablog.com kobatokoba-kosodate.hatenablog.com 女児が2歳8か月の時、お母さんから療育相談のメールが来た。 言葉が出ない!という主訴から始まって、 同年齢に比べ…

デジタル時代

デジタル時代になっても 紙と鉛筆は生き残る! と、私は信じている。 手の機能は脳の見える化したもの、可視化されたものだと思っている。 デジタルを使うだけでは、手の機能が、 思考力が後退してしまうのではないか、と心底危惧している。 協調運動の苦手…

悪気・嫉妬・羨望

自閉症への先入観の色眼鏡ををはずせば見えてくる。 自閉症児の仮面の下の感情 自閉症児は激しい恕(パニック・泣き喚き・奇声・怒鳴りetc・・・) の感情だけがクローズアップされて・・・しまっている傾向にある。 周囲の大人は自閉特有の症状には過敏…

見捨てられ不安 パート2

報酬系の有効利用 人間は誰しも大なり小なりの不安を抱えて生きている それはあたりまえのことだ。 しかし、見捨てられ不安は人格の根幹に食い込んで 長引いてしまい、やっかいだ。 程度を越してしまうと、依存やパーソナリティ人格障害のような 精神疾患を…

見捨てられ不安

見捨てられ不安の逆利用 幼児期の自閉症育ては確かに、定型の子育てにはない大変がある!!! 呼んでも振り向かない! 音は聞こえているが、名前と自分が一致しない。 ローレンツのいわゆる刷り込みは欠落しているので、親の後追いしない。 外では手を離せな…

お葬式 その2

お葬式 その1の続き 前記事にのせた重度自閉症男児のお父さんは、 働き盛りに胃癌になった。 発病1年前ぐらいの頃、何か予感することがあったのか 男児を連れていろいろな所に出かけて思い出作りをしていた。 靴の会社に勤めていたお父さんは、 お母さんの…

お葬式 その1

お別れの形もいろいろ 平成元年から始めた、長い療育期間の間には、 子どもや保護者との不条理な別れも経験した。 お葬式には5回参列した。 全部、違う形のお葬式だった。 子どもとの別れは悲しみ以上になんで???? だった。 幼稚園の年中さんの途中から…

海馬

トラウマ・PTSD・心的外傷後ストレス障害 こばとの平成時代は多くの子どもが療育に通って来ていた。 お母さん方の中には、理解しがたい自閉症の行動を見て、 頭の中がどうなっているのか、見てみたい、 と冗談交じりに言う人は何人かいた。 中度よりちょ…

それぞれの療育

療育方法は国それぞれ!! こばとが8人スタッフ体制(私もその中の一人)でやっていた時期 海外からの帰国児も多くいた。 海外の留学や赴任は 子どもが小学校に入学する前が都合がよいということなのか 医師や上級国家公務員、グローバルな会社に勤めている…

前コロナ後

コロナ禍は彼を変容させたか? 小学6年から月2~3回パソコン教室に通っている中3男子、 知的には能力の高いADHDタイプ。 彼は幼児期から小学校入学までこばとの療育に通っていた。 私が65過ぎて、半端ない体力・気力を必要とする療育から撤退しよ…

素直さは能力?

<素直さ>は成長の肥やし 性格って何だろう? よく、性格が良いとか、性格が悪いとか、人はざっくり評価する。 真面目、だらしない 素直、ひねくれてる、 性格だから仕方ないよね,とか持って生まれた性格だから、ともよく言う。 長い療育中、感じ続けたこ…

場面・対人格差=使い分け

いつでも、どこでも、だれとでも 過去記事に、 こばとの療育に通っていた自閉症男児が 幼児教室で提供する給食は一切口にしなかった、という話をのせたことがある。 食べると聞いていたので、幼児教室の給食メニューで出したが食べなかった。 喉から手が出る…

あの手この手 の続き

お母さんは療育計画を密かに進めていた。 1回目の面談後、何の音沙汰もなかった。 一度だけ、その後の様子を聞こうと、電話をかけたことがあったが 繋がらなかった。 どこかの療育に通えるようになって、お母さんの不安が解消したか、 女の子に発語が出るよ…

言葉につなげるあの手この手

こばとの発語メニュー 赤ちゃんは喃語の時期を経て 大人の口元をよく見るようになり、大人出す音を真似するようになる。 そこは、大人も赤ちゃんが真似しやすいような音、 まんま、とかばぁーばぁーなど単語ではない音を 高めの声と笑顔で話しかける。 赤ち…

繋がるツール(支援教育教材その3)

識字学習はコミュニケーション手段 私が紙とえんっぴつにこだわるわけ。 自閉症児はとにかく、自分の思い、気持ちを人に伝えることが苦手だ。 たとえ発語があっても CMの繰り返し、ワンパターンの独り言 こだわり言葉、しつこい繰り返し 相手には何が言い…

認知発達の鍵(支援教育教材その2)

障がい児の認知発達を促すカギとなる道具は アナログか?デジタルか? 前記事ではICT活用、デジタル教育教材開発の女性社長さんとの面談は あれよあれよのコロナ感染拡大、自粛要請でうやむやになり、 アポは無くなったものだと思っていた。 6月に入って…

支援教育教材の変遷

勉強は自閉症児を変える。 必要なのは彼らに合う教材。 コロナウィルスが感染拡大し始め、国中が騒ぎ出した頃、 昔からお世話になっているウェブデザイナー氏から電話があった。 紹介したい人がいるが、その人のアポ電話を受けてもらえるかと言う内容。 紹介…

歌は別腹

歌脳・言葉脳 発語・言葉が出ていない自閉症児を育てている お母さん方から、度々、似たような話を聞かされた。 言葉はないけど、歌は歌えるんです!!!・・・????? なんか鼻歌らしい声が出ているので、 よくよく耳をそばだてて聞いてみると、 歌なん…

4人4様・その2

自閉症の世界…自閉症のさまざまな療育のヒントとエピソードを紹介しています♪

4人4様

自閉症の世界…自閉症のさまざまな療育のヒントとエピソードを紹介しています♪

続・続・愛着障害

親はどうすればいいのか? 前記事で 普通に、親として当たり前に育てあげたつもりだったのに、 結婚・離婚した娘から 思いもよらなかった言葉と、 子どもから親への勘当?を言われた、という話を書いた。 それまで気付きもしなかった長女の感情が 結婚・離婚…

続・愛着障害

奥が深い愛着障害 【愛着障害】の種になりかねない状況にたいして、 思春期前であれば、 子どもの側のわかりやすアクションで 親も対応を考え、態度を変えることが出来るだろう。 前記事の例が、種の解消つながったかどうかはわかならないが・・・ しかし、…

愛着障害

今、岡田尊司氏の「死に至る病」を読んでいる。 サブタイトルは <あなたを蝕む愛着障害> <身体と心を冒す悲劇の正体> <現代人は、なぜ幸福になれないのか> 岡田尊司氏は有名な精神科医で、発達障がいに関する著作も多く 私は仕事柄、結構、読んできて…