自閉症の世界

~自閉症の世界を知って、障がい児の子育てに役立てよう~

デートの行方

家族が欲しいです!  と言っていた過去記事の

 

kobatokoba-kosodate.hatenablog.com

 

彼からラインが来た。

彼 僕はお土産買って来ましたので11月9日土曜日来ます。

私 まぁ、うれしい。待ってまぁ~す。

 ・・・・・

彼 11月2日土曜日じょぶ・さくさべと東京タワーへ行ってきました。

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ラインでよこした東京タワー

11月9日の土曜日の午前中は、パソコン教室の予定がなかったので、

「ちょうどよかったね。」

相方スタッフとたぶん来るであろう時間を予想して待機。

事務室犬シェリーにも「〇〇君が来るよ。」と予告してやった。

 

飼い主の自分が言うのもなんだが、シェリーは言語理解がかなり良く、

人の名前は結構覚える。

入口のガラスドアをじっと見て伏せの姿勢で待っている。

人影が映るとしっぽを大振り、彼が来た!。

 

私は事務室に彼を招き入れると、頭のてっぺんからつま先までさっと全身を点検。

 

前回より少し、顔・体がほっそり絞まった感じ。

肥満してなくてよし、表情よし。

 

パソコン用のいすを勧めると、

彼はさっそく「お土産です。」と袋を渡してよこした。

 

お土産と言って出してはくれるのだが、彼はいつも自分で開けてしまう。

自分も一緒に食べようとする。

私は大目に見るのだが、

相方スタッフはお土産は持って来た人は開けない!!と注意していた。

 

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東京タワーのお土産

我々の関心事は東京タワーに誰と行ったか?だ。

 

私 誰と?・・何人で行ったの?

彼 ジョブ・さくさべ(就労支援)の友達と行きました。

私 それはお誘いのおたよりが来たの?

彼 おたよりが来ました。

私 一緒に行った友達の中に好きな人、ほら!あの人はいたの?

彼 い、いません。

私 そっか、残念だったね。

 

東京タワーで見たものや、どんなことをしたか、根ほり葉ほり聞いた。

 

私は、彼が中学の時こばとの社会トレーニンで連れて行った

東京地下鉄博物館を思いだした。

 

その時、彼は館内で小一時間ほど行方不明になったのだ。

彼は言わないでくれと、眉間にしわを寄せ、両手でバツの形を作った。

 

其の頃、彼は東京に憧れていて、お笑いのアンジャッシュが好きだと言っていた。

 

私は彼が本当に博物館を抜け出してアンジャッシュ

会いに行ったのではないか、と心配した。

 

あちこちに連絡を取っている最中、

どこからともなくひょっこり戻ってきた。そんなこともあった。

 

私は、彼が家族を持つ前のデートが出来たかどうか、何とか聞き出したかった。

 

彼は友達とイオンモールの中にある吉本のお笑いに行ったと言った。

 

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お笑い大好き

 

私 どうやって誘ったの?何人で行ったの?

彼 メールで誘いました、二人で行きました。

私 男の友達?

彼 い、いいえ・・

私 なんという人?

彼 〇〇さんです。

私 それはデートじゃないの!!

 

彼は言わなければよかった、というような困った顔をしていた。

 

しつこく聞かれるのは嫌そうだったから、家族の話に転じた。

 

お父さんとはスーパー銭湯に行った。

お母さんを〇〇バラ園に誘って行った、というようなことをは話してくれた。

兄が2人いるが兄とも出かけるそうだ。

 

彼は、千葉の遊び場紹介のような冊子を見るのが好きで、

催し物、イベントなどよく知っている。

 

パソコン教室に通っていた時もパソコンでバースディカードを作らせていたが、

今年も両親の誕生日にはお手紙を書いて、折り紙で作ったものをあげたそうだ。

 

何て幸せなご両親。

 

 

うらやましい。

私は息子が4人いるが一度も、どの子からも誘われたことがない。

合宿を手伝わせ過ぎたかもしれない。

 

 

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台風・大雨を乗り越えて今年も咲いた皇帝ダリア